医療法人土井医院
在宅診療・訪問診療のパイオニア的存在の同医院でもスケジュール管理に苦慮していた。アナログ・属人的な管理から今ではリモートワークも可能に。
- エリア:京都府長岡京市
- 使用電子カルテ:ユビキタス
- 患者数:130~150名 ※インタビュー時
内容 導入前 ベテラン看護師1人によるルート決め、紙によるスケジュール管理 経緯 看護師本来の業務に専念してもらうため、スケジュール管理システムを探していた 導入後 共有が楽になり、療養者様と向き合う時間が増えた。またクラウド型サービスのためリモート勤務も可能となった
開業時の1999年から在宅診療に積極的に取り組んでいた土井医院様。そんな老舗のクリニックも訪問診療のスケジュール管理に抱える課題は同じでした。 今回は同医院で結成された「チームクロスログ」の皆様にお話を伺いました。
Q. まずは貴院についてお話ください。
-「すべての方の笑顔ある毎日、自分らしい生活の実現を目指します」を理念に常に療養者様と寄り添う -
1999年7月17日に京都府の向日市に開業し、その後現在の長岡京市に移転して今年で23年を迎えました。
療養者様(土井医院様では患者様をこう呼びます)は130名~150名ほどで、住み慣れた家や街で安心して暮らせるよう、24時間365日在宅療養を支援しております。
クリニックの特徴は、多職種共同のチームでの問題解決を常に大事にしています。
ACPに基づき、チームで療養者様やご家族の「想い」や「願い」にしっかりと寄り添い応えています。
Q. CrossLog導入後はどう変化されましたか。
-「チームクロスログ」を結成して、みんなで設定を確認 -
導入後は訪問看護師や事務スタッフなどで「チームクロスログ」を結成しました。ミーティングを繰り返し、細かい設定を決めてから本格的に始動させました。
1ヶ月ほどは紙と並行していましたが、1か月後にはクロスログ単体でスケジュール管理ができていました。
Q. 特に便利だと思うポイントは何でしょうか。
- 全体への共有がオンラインでできるところ、リモートワークも可能に -
今までは1人のスタッフだけがわかっていた住所やルートが、みんなで共有することができました。実際に現場に出ていなくてもわかるので、他のスタッフでも対応できるようになりました。
iPhoneやiPadを支給しており、全員が現場でリアルタイムのスケジュールが把握できます。メモ機能やその他予定機能を活用して、共有したい事柄をオンラインで共有できています。
クロスログであればテレワークでも利用することができるので、家庭の事情で引っ越しをする職員もリモート勤務が可能となり、そのまま勤務を継続することができます。優秀な人材を手放さなくてすみました。
- 細かい要望にすぐに応えてくれる手厚いサポート -
あと、細かい要望も適宜相談に乗ってもらい、スピード感を持って解決していただけるところも有難いです。
実際にスケジュール管理のため操作していると「こうなったらいいな」という思いが出てくるので、それをお伝えするとすぐにお返事がいただけ、心強いです。
「できない」と言われるのではなく、「できる方法を一緒に考えてくれる」という所が安心します。
Q. これまでのスケジュール管理方法を教えてください。
- ベテラン看護師1人がスケジュール管理という負担 -
ベテランの看護師が1人でスケジュール管理をしていました。
はじめに前月のスケジュールを翌月のカレンダーにあてはめ、そこから1日ずつの細かな調整をしていたため、膨大な時間をかけて作業をしていました。
共有は、まずExcelで作成し、それを印刷して書き込みます。その紙がマスターとなりますが、1枚しかないので共有が難しく、また手書きのため文字を間違えられることもありました。
診察から帰ってきてからみんなで相談しながらの作業だったため、膨大な時間を費やすことになります。看護師の本来の業務は療養者様のケアですが、事務作業に時間を取られ本当に大変な思いでした。
Q. CrossLogを知ったきっかけは何でしょうか。
- ずっと検索してようやくヒットしたクロスログ -
これまでもずっとスケジュール管理ソフトがないのか検索をしていました。学会のカタログ広告を見つけ、すぐにオンラインでのデモを依頼しました。
Q. デモを聞いてみてどう思いましたか。
-「使えそう」という直感 -
デモを聞いた段階で割とすぐに「できそう」と思いました。
あとは、電子カルテの連携もありますが、療養者さんのスケジュールが細かく変更するため、現場レベルでどのくらい使えるのか、という不安はありました。
しかし、不安以上に今まで本当に苦労してきたものが解決できるのでは、という期待と希望が上回って導入を決めました。
お話を伺うと、訪問診療におけるスケジュール管理が本当に長年の課題だったと感じました。
それをクロスログ導入により解決することができ、今ではより診療に専念していただけています。
「チームクロスログ」の皆様、インタビューにご協力いただき、ありがとうございました。
撮影:椎奈葉月