ふじハートクリニック

開業時の導入で診療の土台作りに成功。患者さんが増えても、現場がきちんと回る仕組みを整えました。

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2024年9月に静岡県富士宮市でご開業されたふじハートクリニック様。
ご開業時に在宅医療の業務管理で、クロスログを導入いただきました。
今回は院長の相川幸生先生にお話しを伺いました。


クロスログ導入による変化
導入前 在宅医療・外来・リハビリをオールインワンで解決できるシステムがない。
導入後 在宅医療の土台作りに成功。患者増加でも現場が回る仕組みを実現。


Q.まずはご開業のきっかけをお聞かせください。

「医療を通じて地元に恩返しを」─医師としての原点と在宅医療への決意

私は静岡県富士宮市出身で、学生の頃から「40歳までに地元でクリニックを開業し、医療を通じて地元に貢献したい」と考えていました。

地元は医療過疎が進んでおり、都市部と比べると医師も少なく、医療の質にも課題があります。
私が医師を志したのは、幼少期に友人を亡くした体験が根っこにあります。「都市部なら助かる命が地方では救えない」という現実を目の当たりにし、将来は地元に戻って地域医療の課題を解決したいと思うようになりました。

開業にあたっては、地域の中でどのような医療ニーズが一番高いかを考えました。そこで辿り着いたのが「在宅医療」です。
将来的には外来・リハビリも含めた包括的な医療体制の提供を考えていますが、高齢化が進み、在宅のニーズが増えている状況から、まずはそこに応えたいと思いました。




Q. クロスログの導入を検討された理由を教えてください。

在宅・外来・リハビリを実現するためのシステム選定の難しさ

まず、開業準備を進めていく中で「やりたいことをオールインワンで解決できるシステムがない」という課題にぶつかりました。

私が目指したのは、在宅医療・外来・リハビリなど包括的な医療体制の提供で、これらを1つの仕組みで構築することでした。しかし、カルテ、レセコン、スケジュール管理、情報共有などすべてを搭載したシステムがなかなか無く、カルテから優先的に検討していくことになりました。

最終的にカルテは、外来・リハビリ業務を解決できるものを採用したため、在宅医療に強いシステムを探し始めました。以前からクロスログは聞いたことがありましたが、情報収集を進める中で、採用した電子カルテと連携できる点に魅力を感じました。
「クロスログを使えば、カルテだけではカバーしきれなかった在宅医療業務の痒いところに手が届く」と確信を持ち、開業時からの導入を決断しました。




Q. クロスログを導入されての感想をお聞かせください。

再現性ある仕組みで“任せられる診療体制”を実現

開業当初からクロスログを導入したことで、診療の土台作りが非常にスムーズに進みました。

導入して一番実感しているのは「患者数が増えても、現場がまわる」ことです。現在は、在宅の患者さんが100名を超えていますが、エリアごとに効率的な訪問ルートを組んで診療スケジュールを管理できており、アナログでは到底不可能だったレベルの運用が実現できています。

直感的な操作性も優れており、スタッフもすぐに慣れてくれました。看護師はスマホでクロスログを見れば必要な情報がすべて確認できるようになっており、紙や他のアプリとの行き来がありません。年配のスタッフでもすぐに使いこなせた点も、非常に助かっています。

私自身は診療に集中できるよう、スケジュール管理などはスタッフに任せています。そのためにも、再現性のある業務フローを整備し、誰でも一定水準で回せるような仕組みづくりを重視しています。クロスログはその基盤としてとても頼もしい存在です。

要望も積極的に伝えてきたのですが、実際に私たちの声をもとに実装された機能もあります。開発チームとの距離が近く、現場の意見を柔軟に汲み取ってくれるのは、他のシステムにはない大きな強みだと感じています。

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Q. クロスログレポートの使い勝手はいかがでしょうか。

人員配置から集患戦略まで─データに基づく意思決定

クロスログレポートは、経営判断する上で欠かせないツールになっています。

患者数の増減、居宅と施設の割合、紹介元の割合など数字がリアルタイムで自動的に可視化されており、自分たちで手作業でデータを拾う必要がありません。「今どうなっているのか」が一目で分かることが安心感にも繋がっています。
とある月に、新規患者数が減少したことがあったのですが、その要因もすぐにレポートで確認でき、病院の連携室とのやりとりにも活かせました。さらに、紹介がどこから来ているかを数字で把握できるので、集患戦略やマーケティングの観点でも役立ちます。

特に助かっているのが、業績データをもとに人員配置や採用計画が立てやすくなったことです。感覚ではなく数字を根拠に判断できるので、計画にブレが出にくくなります。「このエリアで新規患者が増えているから、看護師を増やそう」「来月はこの曜日の訪問件数が増えそうだからスケジュールを調整しよう」といった意思決定が、日々の診療と繋がっています。
院内のミーティングでは、レポートを使ってスタッフと情報を共有しています。データを「成績表」として活用することで、スタッフのやりがいやモチベーションにも繋がっていると感じています。

スクリーンショット 2025-07-04 11.36.00 *CrossLog Report画面イメージ


Q. どのような方にクロスログを勧めますか。

在宅医療に取り組むすべてのクリニックにクロスログを勧めたいと考えています。特に、これから立ち上げる方や、すでに人海戦術でやりくりしているような中〜大規模の事業所には、大きなメリットがあるはずです。

私自身、クロスログがなければここまで在宅医療を展開することはできなかったと思います。それほど、診療と経営の両面で支えられている実感があります。

小規模なうちから導入して土台を固めておくことで、後々スムーズに拡張していける。その意味でも、開業時から導入しておいて本当に良かったと思っています。


Q. 最後に今後の展望をお聞かせください。

2025年9月に移転オープンを予定しており、外来診療とリハビリテーションを本格的にスタートします。その際にも、通所リハビリテーションの送迎や訪問リハビリテーションのスケジュール管理でクロスログを活用していく予定です。

これからも地域に根ざした総合診療を展開していき、安心して暮らせる人が増えていくよう役割を果たしていきたいと思っています。

ふじハートクリニックサムネイル (1) *移転オープン予定




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〒418-0052 静岡県富士宮市淀平町951
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